
芦屋浜や南芦屋浜では、家庭ごみを地下のパイプで運ぶ「ごみパイプライン」が長年利用されてきました。
全国でも珍しい仕組みとして知られ、「24時間いつでもごみが出せる便利な街」として街づくりの特徴の一つになってきましたが、現在、芦屋市では順次廃止し、一般的なごみ収集車(パッカー車)による収集へ切り替える方針が進められています。
「なぜ廃止されるの?」
「いつまで使えるの?」
「住民はどう思っているの?」
今回は、ごみパイプライン廃止の背景やスケジュール、賛成・反対それぞれの意見を分かりやすく整理しました。
芦屋のごみパイプラインとは?

芦屋市のごみパイプラインは、家庭から出された可燃ごみを地下のパイプで環境処理センターまで空気の力で運ぶシステムです。
1979年に芦屋浜地区で導入され、その後1998年には南芦屋浜でも整備されました。
ごみ収集車が住宅街を巡回しなくてもよいことから、
・24時間ごみ出し可能
・カラス被害が少ない
・臭いが出にくい
・景観が保たれる
など、芦屋の先進的な街づくりを象徴する設備として知られてきました。
なぜ廃止されるの?
市が廃止を決めた理由はいくつかあります。
設備の老朽化
導入から40年以上が経過し、
・地下パイプ
・吸引ポンプ
・制御設備
などの更新時期を迎えています。
全面更新には非常に大きな費用が必要になることから、市は大規模更新を行わない方針を決めました。
維持費が高額
現在でも年間およそ2億円近い維持管理費が必要とされています。
電気代や保守点検費などが大きな負担となっており、通常のごみ収集よりも高コストとなっています。
利用できる人が限られている
実際にパイプラインを利用できるのは、市内全体の約17%程度。
「一部地域だけに多額の税金を投入し続けるのは公平なのか」
という議論も行われました。
ごみの種類が限られる
運べるのは可燃ごみだけ。
資源ごみや粗大ごみ、不燃ごみは結局収集車が回収するため、
結果として「二重の回収体制」になっていました。
いつまで利用できる?
市では修繕を続けながら運用を継続する方針ですが、条例では最長の運用期限が定められています。
芦屋浜 2039年3月31日
南芦屋浜 2051年3月31日
ただし、設備の重大な故障や浸水などが発生した場合は、予定より早く車収集へ切り替わる可能性もあります。
廃止に賛成する声
市民からは、
「税金の公平性」
利用者が限られる設備に高額な維持費をかけ続けるより、市全体で公平なサービスにしてほしい。
「環境面」
パイプラインより分別意識が高まるのでは。
「安定性」
設備トラブルが起きるなら通常収集の方が安心。
という意見があります。
存続を望む声
一方で、利用している地域では、
「街の魅力だった」
24時間ごみが出せる便利さが失われる。
「高齢化への不安」
ごみステーションまで運ぶ負担が増える。
「カラスや臭い」
集積所方式になれば景観や衛生面が心配。
「資産価値」
マンションの魅力が下がるのではないか。
といった不安の声もあります。
芦屋の街づくりの転換点
ごみパイプラインは、芦屋浜の街づくりを象徴する設備でした。
一方で、設備の老朽化や財政負担などを背景に、市は新しいごみ収集の形へと舵を切っています。
便利さを重視する声と、財政や公平性を重視する声。
どちらにも理由があり、今後も地域ごとの準備や議論が続いていきそうです。
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