芦屋市立美術博物館ホームページより
美術作品を見ているとき、視覚をこえた触覚的なものを感じたり、肌感覚が刺激されたりすることがあります。ざらざら、なめらかなどの素材ごとの質感や、技法ごとに異なる作品表面のニュアンスを読み取ったり、風景画に描かれた場所の光や温湿度の感じ、色彩による印象を感じ取ったりすることです。このような、作品から感受される感覚や印象といった作品の「手ざわり」は、私たちに作者の表現の意図や、制作の工程を伝えてくれます。
そして作品は、作者の手を離れてから、様々な人と場所を渡って、美術館にやってきます。今日、私たちの前にある作品たちの「手ざわり」は、制作の段階でそなえた「手ざわり」の上に、時間経過による風合いの変化を重ねたものです。この「手ざわり」には、作品が作者のもとを発ってかを重ねたものです。この「手ざわり」には、作品が作者のもとを発ってからの道のりにおいて、作品を中心につながりを持った人々の「記憶」も、蓄積されています。
本展では、作品たちの「手ざわり」から、それぞれの「記憶」にふれることを試みます。あるコレクターが独自の信念や審美眼によって「もの」を集め楽しむように、美術館もある方針に基づいて作品を収集、保存し、調査・研究のうえ展示します。美術館もコレクターの一種とみることができます。
1991年の開館から30年余り。たくさんのご縁によって、当館には1,500点を超える作品が集まりました。本展を通して、作品たちの背後に流れる時間、芦屋という土地、そして作家たちの息づかいを、感じていただけましたら幸いです。 ※展示作品数 56点
イベント概要
会期 :2022年4月16日(土)~6月19日(日)月曜日休館
開館時間 :10:00~17:00(入館は16:30まで)
会場 :芦屋市立美術博物館 1階歴史資料展示室
観覧料:無料
※同時開催「北原照久コレクション展―おもちゃ!広告!驚きと感動と心温まる物語―」の観覧料に含む
主催 :芦屋市立美術博物館
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